●雪村うちわ(常陸太田市)
圷 總子
常陸太田市塙町2274
0294-72-7159
|
雪村は、1504年、室町時代に常陸国部垂(へたれ)(現在の常陸大宮市)佐竹一族に生まれたが、父に嫌われたため出家して僧侶となった。絵が好きで、敬愛する雪舟や中国画の画法に学び、独特の力強い画風で花鳥・山水を描き、会津黒川城主に画法を伝授するなど、画家として諸国に名を馳せた。雪村が常陸太田の瑞竜町沢山の耕山寺に住していた時期に始めたといわれるのが「雪村うちわ」である。 |
●笠間焼(笠間市)
笠間焼協同組合
笠間市笠間2481-5
0296-73-0058 |
江戸時代・安永年間(1772〜81)に近江国・信楽から招かれた陶工・長右衛門に、箱田の久野半右衛門が教えを請い、窯を開いたのが始まり。笠間藩主・牧野貞喜の保護政策もあり、建ち並ぶ窯元から、大量の陶器が江戸などの大都市に出荷される一大産業となった。笠間稲荷神社の参拝みやげなど、当時から全国で人気を博し、現在では欧米にも輸出されている。 |
●国寿石大子硯(大子町)
・星野 一夫
大子町大子415
0295-72-2280
・佐藤 弘
大子町大字袋田753-1
0295-72-1361
|
水戸9代藩主・徳川斉昭が、小久慈で採れる良質の黒色粘板岩を国寿石(こくじゅせき)と名付け、専売品としたのが始まり。国寿石の硯は潤沢でよい墨ができる。明治に入り、山が個人所有となったために、あまり採取されなくなったが、1929(昭和4)年、陸軍大演習の際に杉田雨人(すぎたうじん)が硯を作らせ、天皇に献上した。翌年には東京で大子硯の頒布会が開かれ、日本名硯(めいけん)の一つにまでなった。 |
●結城地方の桐下駄(結城市・筑西市・常総市)
茨城県桐下駄連合会
筑西市関本上345
0296-37-6108 |
結城地方は静岡、香川と並び、桐下駄の日本3大産地の一つである。この地方の桐下駄の製造は南北朝以前に始まったといわれるが、専門化した職人が製造し広く販売されるようになったのは、江戸時代中期以降である。現在は桐下駄のほかに、桐サンダル、ミニ桐下駄などが製造されている。下駄は日本特有の履き物で、古くは弥生時代の登呂遺跡から発掘されるほどの伝統をもつ。なかでも、歩くとカラン、コロンと快い音のする桐下駄は、軽くて丈夫で美しく衛生的である。反(そ)りが良くつま先立ちしやすいものは健康にもよいといわれる。 |
●米粒人形(水戸市)
岡崎 ゆき子
水戸市渡里町3234-10
029-226-8462 |
独特の民芸品米粒人形は、常陸太田市西山の高橋都山(とざん)氏が、昭和20年代に考案、製作を始めたもの。都山は当時、繭玉人形を製作していたが、江戸時代に水戸光圀(黄門様)が創建した久昌寺(きゅうしょうじ)の僧侶・日孝(にっこう)が、米粒に「南無妙法蓮華経」と書いて参拝者に配ったという故事を思い出して、米粒人形を作った。都山亡きあとは弟子であった岡崎氏が後継者としてその技術を受け継いでいる。 |
●涸沼竿(水戸市)
川上 東明
水戸市水府町1570-28
029-225-6835
|
涸沼は海水と淡水が混じり合う汽水湖で、満潮時には海水が逆流し、富栄養湖でもある。そのため、ハゼ、ボラ、コイ、フナ、ウナギ、ワカサギ、ウグイなど60種以上の魚が生息する釣りの名所である。涸沼では、釣り竿も1本で大小さまざまな魚に対応できるよう、地元独特の丈夫な和竿が用いられていた。これを復活させたのが「涸沼竿」である。 |
●石岡府中杉細工(石岡市)
福田 弘
石岡市高浜825
0299-26-3221 |
平安時代に国府が置かれていた府中は杉の産地であった。廃藩置県の直前に府中藩は石岡藩と名を変えたが、「府中杉」の名は残った。1800年代から昭和初期にかけて、この地方は関東の灘といわれるほど酒造業が発達し、同時に府中杉を使った酒樽、仕込み樽、日常用具の加工も盛んに行われていた。その技術を継承し、香りよく艶のある杉細工を復活させたのが「石岡府中杉細工」である。 |
●水戸やなかの桶(水戸市)
友部 次男
水戸市末広町3-5-14
029-231-3527 |
現在の桶・樽のように、板を円形に並べてタガで締めるものは、鎌倉末期から、室町時代に生まれたといわれる。それまでは木材を曲げて作る「わげもの」が一般的であったが、板を丸く削る台かんなが出現してから、板を隙間なく接合することが可能になり、丈夫で水に強いタガ締めの桶が広く使われるようになった。 |
●茨城籐工芸(下妻市・神栖町)
・山田 衛
下妻市小野子町2-61
0296-44-3986
・堀江 正則
神栖町波崎6538-8
0479-44-4848 |
ゆりかごや乳母車、籐ケースなど、自然の風合いと通気性、安定性をもつ籐ならではの製品を手作りする。 曲線が美しく、人の手のぬくもりを感じさせる工芸品である。籐製品はデザインが大事であるが、茨城籐工芸はデザインの美しさが特徴である。また、伝統技術を身につけた職人が籐づるの選定から、巻き上げ、編み込み、仕上げまでを、丹念に行っている。 |
●水戸彫(茨城町)
助川 幹雄
茨城町長岡1325-1
029-292-5407 |
江戸時代・寛延年間(1748〜1751)に、水戸5代藩主徳川宗翰が、会津地方から職人を水戸に連れてきたのが水戸彫の始まりといわれている。彫りは叩きのみで行うのが特徴で、刀痕を残す大胆な風合いがある。
(なお、刀装金具などを彫金する水戸金工も、水戸彫と呼ばれることがあるが、それとは別の工芸品である。) |
●西ノ内和紙(常陸大宮市)
・菊池 五介
常陸大宮市諸沢943-3
0295-57-6647
・菊池 正気
常陸大宮市舟生88
0295-57-2252
・小野瀬 角次
常陸大宮市野上219-31
0295-57-6581 |
「西ノ内和紙」は、楮(こうぞ)の皮の繊維を漉いてつくられる。楮の皮むき・表皮とりなど、白皮をとるまでは農家の手作業で、ソーダ灰を混ぜて煮て、紙を漉く。紙漉きの技術を修得するには10年かかるといわれる。漉いた紙は自然乾燥する。人の手と自然の恵みのハーモニーが、大量生産にないあたたかみをかもし出す。 |
●結城桐箪笥(結城市)
・堀江 俊作
結城市結城1645
0296-33-2063
・秋山 利夫
結城市結城811-5
0296-33-3353
・大塚 正美
結城市結城13557
0296-33-2839 |
この地方では約400年前、室町時代に領主・結城家の御殿調度品として、けやきを使い箪笥が作られるようになった。また、結城家は領内に桐を植栽していたため、しだいに桐箪笥へと移行していった。江戸時代後期には、衣類収納には桐が最適であることから、広く桐箪笥が作られるようになり、全国に出荷される特産品となった。現在も、年間約2000本が製造され、全国に出荷されている。 |
●浮世絵手摺木版画(常総市)
渡辺 和夫
常総市新石下4001-7
0297-42-2337 |
江戸時代の代表的文化ともいえる浮世絵は、木版画によって大衆に広く愛された。県内には戦時中に伝えられ、当時の浮世絵を現在も再現している。版木には桜の木を用いる。彫刻は基本線を彫ったのち、色分けした紙を版木に貼り、100色近い色板を彫る。本刷りには、初めに地墨を摺り、色の薄い順に色板を摺る。 |
●真壁石燈籠(桜川市)
真壁石材協同組合
桜川市真壁町真壁402
0296-55-2535 |
加波山麓に位置する桜川市、桜川市真壁一帯は石器時代からの石の産地で、仏教伝来により、産出された石は、仏石・城郭などにも使用されるようになった。石燈籠作りは豊臣時代から続くといわれる伝統工芸である。江戸中期からは、常夜燈として「真壁石燈籠」が地域の寺社に奉納されるようになり、素朴で重量感ある石燈籠の原型ができあがった。江戸末期、下宿密弘寺の常夜燈を作った久保田吉兵衛が子弟を育てて以来、現在まで、その石材加工の技術が受け継がれている。 |
●つくばね焼(つくば市)
梅田 八主守
つくば市沼田1700-8
029-866-2688 |
「つくばね焼」は、独自の登り窯で焼く、おちついた深く渋みのある風合いが特徴である。灰土にする陶土に筑波粘土、釉薬には、かや・わら・梅木・アカマツなどの自然灰を、燃料にはアカマツを使用する。独自の登り窯で焼かれる湯碗、花器、抹茶碗、徳利などは、渋みとおちつきのある作品である。 |
●ゆうちく袖垣(境町・八千代町)
・県西竹産業連合会 銘竹研究会 代表 森 憲幸
下妻市別府868
0296-43-4833 |
結城南部地方には、かつて80軒もの竹加工業者があり、結城の野菜かごは関東一の需要を誇っていた。しかし、プラスチックの普及などに押され竹加工品が低迷したため、1977(昭和52)年、京都から技術を導入して袖垣の開発が始まり、現在では風格ある袖垣が販売されている。 |
●淡水真珠(牛久市)
明恒パール牛久観光株式会社
牛久市猪子4
029-874-0001 |
「淡水真珠」は、池蝶貝という淡水生の大きな二枚貝で養殖される真珠である。海の真珠養殖と違うのは、人工核を入れず、貝殻の内側にある細胞を3ミリ角に切って貝の中に入れることで、真珠の芯からすべてが真珠層でできることである。真珠層が厚くなるまでには、直径5ミリ程度で2〜3年、10ミリに育つには10年の歳月がかかる。天然の輝き、丈夫さ、楕円やしずく形などバラエティーに富んだ形が特徴である。霞ヶ浦や新利根川で養殖される淡水真珠は、茨城県の推奨品の指定を受けている。 |
●あやめ笠(潮来市)
社団法人潮来市シルバー人材センター
潮来市辻765
0299-63-1213 |
利根川下流のデルタ地帯・潮来地方は、水郷地帯としても知られる早場米の生産地である。い草で編んだすげ笠は、水郷地帯での農作業には欠かせない装身具で、日除け、雨よけ、さらには悪事災難を避け身を守る笠として使用されてきた。現在は帽子の普及で笠をかぶる人はいなくなったが、幸せを招く民芸品として作られている。 |
●結城まゆ工芸(結城市)
市村 マツ
結城市結城13596
0296-32-9957 |
結城紬の原料となる繭玉を切り開いて染色し、縫い合わせているため手触りが暖かく、懐かしい風合いがある。「丈夫で長持ち」をモットーに、草履・バック・アクセサリー・サイフ・のれんなどを製作している。 |
●総和竹絵画(古河市)
野沢 貞夫
古河市久能1227-6
0280-92-3888 |
県西地方に多い竹の肉質部を使用して、貼り絵の技法を用いて製作されている。竹が持つ自然の美しさと柔らかさを活かし、焼きを入れることによって陰影をつけるなど、立体的に表現する工夫がなされている。 |
●常陸獅子(石岡市)
・藤枝 英夫
石岡市国府6-2-4
0299-22-2235
・桜井 光保
石岡市東ノ辻2747-5
0299-22-5140
・来栖 保
石岡市若宮1-2-25
0299-23-0895 |
江戸中期に常陸総社宮大祭(石岡のおまつり)に獅子舞が登場して以来、桐の産地として名高い石岡を中心に、桐を原材料として獅子頭が製作されている。常陸獅子の特徴は眉が太く、加賀獅子のような角がないことである。石岡のおまつりに使用されるほか、魔除けとして家庭における装飾品としても需要が多い。 |
●きぬの染(常総市)
代表 宮嶋 康哲
常総市坂手町5538-6
0297-27-2057 |
昭和36年に、染色家有志120名が、旧水海道市に染色村を建設し、古代より受け継がれてきた伝統ある染色の維持発展に努めてきた。現在、友禅・ロウケツ・小紋などの伝統技術とともに、新しい技術を取り入れながら、それぞれが個性ある着物やインテリア、小物などを製作している。 |