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いばらき物語 〜国・県指定無形文化財 西ノ内紙〜

今回で二回目になる「いばらき物語」。茨城に関わるモノ、人物、出来事などを取り上げ、ご紹介していく不定期連載のコーナーです。今回は国・県指定無形文化財に指定されている「西ノ内紙」をテーマにして、西ノ内紙の歴史、西ノ内紙が作られるまでを紹介するべく、西ノ内紙元祖 五介和紙さんを取材させていただきました。

◆西ノ内紙の歴史
F-15
西ノ内和紙
  常陸の紙漉(す)きの歴史は古く、天平宝字2年(758)淳仁天皇の代に行なわれた「千巻経並び に金剛般若経」の写経に用いられたのが起源なんだそうです。西ノ内和紙と命名された由来は、かつて水戸 藩時代に、西ノ内紙が専売品として藩の財政に大きく貢献したことしたことを称え、当時二代目藩主であった徳川光圀公が「西ノ内紙」と命名したことがきっかけでした。その後、西ノ内紙は「大日本史」編纂(へんさん)用紙としても使われ、現在でも、書道用紙・水墨画用紙・日本画用紙など、さまざまな用途で使われています。しかし、戦後になると、洋紙の生産が上昇して、現在手漉き和紙生産を行っているのは、今回取材をさせていただいた五介和紙さんの工房も含め常陸大宮市、又は旧山方町の2戸となり、わずかな人々によって伝統が保たれている状態なんだそうです。
◆西ノ内紙が作られるまで
<<西ノ内紙を作る工程>>
楮(こうぞ)切り・・・畑から楮を刈り取る。
※今回取材させていただいた五介和紙さんの所は、一年に一度農家の人が楮を収穫したものを買い取っているそうです。楮は冬の間に収穫するので、作業は冬の間にしか出来ないんだそうです。
楮蒸し・・・約75cm位に切り揃えた楮を釜で約2時間位蒸して、皮をはぐ。
表皮取り・・・表の黒い部分を子包丁で削ぎ取り白楮(しろこうぞ)にする。
寒晒し・・・川に一日浸し、余分なものを取り除く。
煮熟・・・水に一晩浸した楮を草木灰で3〜6時間煮る。
灰汁抜き・・・草木灰で煮た楮の灰汁を抜く。
楮を晒す・・・灰汁抜きした楮(白い紙)をさらし粉で白くする。
紙しぼり・・・チリ取りを行う。
叩解・・・棒で叩き、繊維状態にする。
※※ここの工程が一番重要で、適当にやってしまうと、選別時にささうつり(紙がくっついて離れないこと)になってしまうのだそうです。
紙漉き・・・紙料液(※※※)を簀桁(すけた)でで漉きあげる。
※※※紙料液とは、水に溶いた楮と黄蜀葵(ととろあおい)を混ぜたものだそうです。
脱水・・・漉きあげた紙に圧しをかけ脱水する。
※※※※薄い紙を作る場合は、紙が破れてしまうため加減が難しい圧しになるのだそうです。
乾燥・・・天日または火力乾燥機で乾かす。
選別・・・キズ物を取り除く。

ちなみに、 銑の工程で、紙が作り上げられるまでに5日くらいかかるそうです。
取材の日には紙漉きの工程を行っている最中で、さわやかな笑顔で工房に案内されたのですが、工房に入ってまず思ったのは・・・とにかく寒い!実際、作業をしている方々も室内なのに白い息を吐いていました。
現場にある暖房器具といえば、あまり効果がなさそうな電気ストーブ1つ程度。外と温度変わらないんじゃないか?と思うくらい寒い室内。しかし、ここにも重要な意味があるのだそうです。
それは、「温かいところでは紙の繊維が上手くまとまらくなるから。」他の工程においてもそれは重要で、表皮取りにしてもお湯を使うことは厳禁なんだそうです。
そんな中で取材中も紙漉きをしていた職人さんの姿を見ていると、まるで寒さを微塵も感じていないかのようにとても集中して紙の繊維の状態を感じ取っているように見えて、ギシギシと音を響かせて淡々と簀桁を動かすそこの空間だけ、ピリピリとした緊張感が漂っていました。
なので、簡単に「この工程を踏めば和紙はできるんだ」とは言えません。その工程の中にも、細かい要素、「地味な作業・辛い作業・鋭い感覚」によって素晴らしいものが練りあがっていくものなんだなと思いました。
また、「昔なんかは、女の人が紙漉きをして、男の人が脱水のための板を担いでたりしたんだよ」と言っていましたが、「今じゃ1tトラックのジャッキで脱水してるんだ」「乾燥も、お湯を沸かしてだいたい80℃〜90℃の熱さが出るスチームの機械でやってるんです」と、機械の導入による作業の効率化はあるとのことなのですが、基本となる「和紙を作る工程」は昔からずっと変わらないんだそうです。また、一人前になるためには長い修行が必要で、現社長の菊池浩さんも「一人前になるまで10年くらいかかりました」と仰っていました。

   
楮(こうぞ)   黄蜀葵(ととろあおい)   火力乾燥機

<<西ノ内紙を作る環境>>
さて、ここまで西ノ内紙を作る工程を説明してきましたが、長年の経験、感覚を求められるというような難しさもさることながら、いつの季節・どんな場所でも上記の工程を踏めば作れるというものではないそうです。
ではなぜ、五介和紙さんはこの土地で西ノ内紙を作っているのか。
それは、「良い楮が育つ環境・和紙を作る環境に適しているから」なんだそうです。ここ常陸大宮市山方は亜寒帯地区ということもあり、久慈川渓谷で作られる楮は丈夫で良質なものが出来るんだそうです。それに、紙作りの環境としてもちょうど良い寒さであるということもあり、品質の高い和紙が作れるんだそうです。
(でも、夏になると黄蜀葵の効果が30分くらいで薄くなってしまうので作りにくいらしいです)
しかし、なにより私は「五介和紙さんが良い西ノ内紙を作れるのは、家族ぐるみの温かい雰囲気で作っているという環境があるからなんじゃないか」と思います。
社長である浩さんの伯母様が和紙製造を手伝い、浩さんのお母様が和紙工房の後ろでお蕎麦屋さんを経営されているということで、お互いに通じ合っているような雰囲気を感じました。

   
西ノ内紙元祖 五介和紙   店で売られている西ノ内和紙   和紙だけじゃなくこんなものも・・。

清流と良質の楮、和紙作りに最適な環境、これに手作りの伝承技術をもつ名人漉き手の織り成す西ノ内紙。
しかし、これほどまでに素晴らしい技術を持っている職人工房が現状として3戸しか残っていないという事実。衰退の一途を辿らないようにする手立てはないだろうか。取材に行ったときは卒業証書用の紙を作られていましたが、この記事を見て少しでも興味が出た!という方は、ぜひ一度「西ノ内紙」を使ってみてはいかがでしょうか。(水谷)

<<西ノ内紙元祖 五介和紙>>
住所:茨城県常陸大宮市山方1323
電話番号:0295(57)6647
FAX:0295(57)6679

※紙漉体験1人500円(要予約)
作るもの:はがき10枚、色紙2枚・西ノ内紙1枚
 
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